5月号 "コツコツと記憶トレーニング"で脳活性化
記憶力には「覚える力」と「思い出す力」があります。加齢によって衰えるのは「思い出す力」であり、「覚える力」はそれほど衰えません。年齢を重ねても「思い出す力」を衰えさせないためにはコツがあります。今回は記憶力アップし、脳を活性化するトレーニングについてお話します。
・覚えたいことを場所やイメージと結びつけて記憶するトレーニングをする。
頭の中に、自分の部屋やよく歩く道筋などを思い浮かべ、覚えたいものを、その場所にある家具や建物などに、ひとつひとつ置いて覚えていく方法。場所を思い浮かべると覚えたものを自然に思い出すことができ、記憶力をよみがえらすことができます。
・イメージトレーニングで物忘れを防ぐ。
「別室に物を取りに行ったものの何を取りに行ったか忘れた。」という物忘れの回数を減らすために、①行動を起こす前に、手順を具体的にイメージする。②要件をグループ分けする。「午前中の用事2つ」「買い物3つ」などとまとめて記憶する。
・「頭を使う時は体を使う」…2つの作業を同時に行うトレーニングをしよう。
「他のことをしていて、鍋を焦がした(焦がしそうになった)。」という失敗をしないために手を動かしたり、声に出したりするなど目や耳などの感覚を刺激する「同時作業」をトレーニングする。たとえばウォーキングをしながら献立を考える、俳句をひねる、テレビを見ながらメモを取るなどです。
以上の記憶トレーニングの基本は、「健康」です。脳や神経系のはたらきのために食事、運動、睡眠に気を付け、健康を保つことが大切です。
健康科学館では、この他にも“脳力アップ”の方法をご紹介しています。企画展「楽しく脳活生活~Do you 脳?~」に、ぜひご来館ください。